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車両の追い越し方法

他の車両を追い越す際は、基本的に、右に進路変更し、追い越す車両の右側を通って追い越さなければならない。
また、車両通行帯が設けられた道路では、一つ右の車両通行帯(通常は第二通行帯)を通らなければならない。
追い越しが終わったら、左に進路変更し、適切な通行位置に戻る。

最終更新日:2015-06-02

追い越し方法の基本

追い越し(進路変更)を始めるタイミング

追い越しのための進路変更は、自分の進路前方を進行している車両と自分との車間距離が、確保すべき車間距離よりも短くなる時に、開始する。
なお、進路変更に際しては、事前に後方確認と合図(手信号)を要するため、相当手前から準備をするべきこととなる。


確保すべき車間距離よりも短くなる時に進路変更開始

合図(手信号)については右左折・進路変更・停止の合図(手信号)を、確保すべき車間距離については車間距離の保持を、それぞれ参照されたい。

追い越し方法

通常の追い越し

追い越しは、基本的に、右に進路変更をし、追い越す車両の右側を通り、その前方に出ることにより行う。
後述の場合を除き、左に進路変更をして追い越しをしてはならない。


追い越しは基本的に右に進路変更して行う

右折車両の追い越し

右折しようとして道路中央寄りを通行している車両(自動車)を追い越す場合に限っては、左に進路変更をし、その車両の左側を通らなければならない。


右折自動車の追い越しは左に進路変更して行う

進路変更については、後述の場合を含め、進路変更の基本を参照されたい。

追い越し後

追い越しが完了したならば、通常は、適切な通行位置に戻るため、左に進路変更を行うべきこととなる。
通行位置については、車両通行帯が設けられていない道路および車両通行帯が設けられた道路を参照されたい。

車両通行帯が設けられていない道路での追い越し

追い越す車両の右側に余裕がある場合

車両は、やむを得ない場合を除き、道路左側部分(左車線)を通行しなければならない。
そのため、道路の幅がある程度以上広く、追い越す車両の右側に余裕があり道路左側部分での追い越しが十分可能な場合には、道路左側部分(同一車線内)で追い越しをすべきこととなる。
なお、道路左側部分の幅が6m以上の場合には、追い越しは必ず道路左側部分で行わなければならず、道路右側にはみ出してはならない。


十分な余裕があれば道路左側部分で追い越す

追い越す車両の右側に余裕がない場合

道路左側部分の幅が6mに満たず、かつ道路左側部分において追い越しを行うことが困難な場合には、後述の場合を除き、道路の右側部分にはみ出して追い越しをしても差し支えない。
このとき、はみ出し方ができるだけ少なくなるようにしなければならない。
道路状況等にもよるが、避ける対象の概ね1〜1.5mまで近寄るようにするのが、一応の目安となる。


はみ出し方ができるだけ少なくなるようにする

また、右側にはみ出す際は、反対方向の交通を妨害してはならない。


反対方向車両優先

なお、「追越しのため右側部分はみ出し通行禁止」の道路標識・道路標示(黄色の実線の中央線)がある場合には、追い越しのために右側にはみ出してはならない。

「追越しのため右側部分はみ出し通行禁止」の道路標識


追い越しのための右側部分はみ出し通行禁止

車両通行帯が設けられている道路での追い越し

車両通行帯が設けられた道路で、他の車両を追い越すときは、基本的に、一つ右の車両通行帯(通常は第二車両通行帯)を通って追い越しをしなければならないことになっている。


道路交通法上は、追い越し時は一つ右の通行帯に移動しなければならない。

自転車を追い越す場合についても、例外規定はないため、道路交通法上は、やはり一つ右の車両通行帯を通らなければならない。


自転車を追い越す場合も、一つ右の通行帯に移動しなければならない。

なお、「追い越し禁止」の道路標識や「進路変更禁止」の道路標示(黄色の実線の車両通行帯境界線)がある場合には、追い越しをしてはならない。

追い越し禁止の道路標識


追い越し禁止

追い越しの禁止

二重追い越しの禁止

前の車両が、自動車・トロリーバスを追い越そうとしているときは、追い越しを始めてはならない。

なお、前の車両が、自転車などの軽車両を追い越そうとしているときは、追い越し禁止の対象とはならないため、追い越しを始めても差し支えない。

追越禁止場所

次の場所では、自転車などの軽車両を追い越す場合を除き、追い越しのための進路変更や、追い越しに伴う側方通過を行ってはならない。

  • 「追い越し禁止」の道路標識、「進路変更禁止」の道路標示がある場合
  • 道路の曲がり角付近(概ね90°以下の鋭角となっている曲がり角)
  • 車両通行帯のない道路(一車線道路、片側一車線道路)のトンネル内
  • 交差点(優先道路を通行している場合を除く)・踏切と、そこから30m手前までの場所
  • 横断歩道・自転車横断帯と、そこから30m手前までの場所

追い越しに該当しない行為

次の行為は、追い越しに該当しないため、このページで紹介した規定は適用されない。

  • 停止している車両の前方に出る場合
  • 進路変更をせずに前方進行車両の前方に出る場合

停止している車両の前方に出る場合

停止している車両の前方に出る行為は、追い越しには該当しない。

そのため、例えば停止車両の左側に進路変更をしてその前方に出ても、追い越し方法違反とはならない。


停止車両の場合、追い越しには該当しない

なお、歩行者の横断を優先させるために停止している車両の前方に出る場合などにおいては、別の規定により、その車両の前方に出る前に一時停止をしなければならない。(参照:歩行者保護のための追い越し等の制限

進路変更をせずに前方進行車両の前方に出る場合

進路変更をせずに、前方を進行している車両の前方に出ること(異なる進路を進行する車両の前方に出ること)は、追い越しには該当しない(いわゆる「追い抜き」)。
そのため、追い越し禁止場所などにおいて、追い抜きを行っても、追い越し禁止違反とはならない。


進路変更がない場合、追い越しには該当しない

罰則

追越禁止場所における追越違反

  • 追い越し禁止場所で追い越しをした場合

>> 3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(過失罰あり)

通行区分違反

  • 道路右側部分にはみ出してはならない状況において、道路右側部分にはみ出した場合

>> 3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(過失罰なし)

追越方法違反

  • 前方車両の左側を通って追い越しをした場合(右折しようとして道路中央寄りを通行する車両を追い越す場合を除く)
  • 右折しようとして道路中央寄りを通行する車両の右側を通って追い越しをした場合
  • 二重追い越しをした場合

>> 3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(過失罰なし)

通行帯違反

  • 車両通行帯が設けられた道路において追い越しをする際に、一つ右の車両通行帯を通らなかった場合(同一通行帯内追越等)。

>> 5万円以下の罰金(過失罰あり)

関連条文

道路交通法

(定義)

第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

21 追越し 車両が他の車両等に追い付いた場合において、その進路を変えてその追い付いた車両等の側方を通過し、かつ、当該車両等の前方に出ることをいう。

(通行区分)

第17条

4 車両は、道路(歩道等と車道の区別のある道路においては、車道。以下第9節の2までにおいて同じ。)の中央(軌道が道路の側端に寄つて設けられている場合においては当該道路の軌道敷を除いた部分の中央とし、道路標識等による中央線が設けられているときはその中央線の設けられた道路の部分を中央とする。以下同じ。)から左の部分(以下「左側部分」という。)を通行しなければならない。

5 車両は、次の各号に掲げる場合においては、前項の規定にかかわらず、道路の中央から右の部分(以下「右側部分」という。)にその全部又は一部をはみ出して通行することができる。この場合において、車両は、第1号に掲げる場合を除き、そのはみ出し方ができるだけ少なくなるようにしなければならない。

4 当該道路の左側部分の幅員が6メートルに満たない道路において、他の車両を追い越そうとするとき(当該道路の右側部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限るものとし、道路標識等により追越しのため右側部分にはみ出して通行することが禁止されている場合を除く。)。

(車両通行帯)

第20条

3 車両は、追越しをするとき、第25条第1項若しくは第2項若しくは第34条第1項から第5項までの規定により道路の左側端、中央若しくは右側端に寄るとき、第35条第1項の規定に従い通行するとき、第26条の2第3項の規定によりその通行している車両通行帯をそのまま通行するとき、第40条第2項の規定により一時進路を譲るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、前2項の規定によらないことができる。この場合において、追越しをするときは、その通行している車両通行帯の直近の右側の車両通行帯を通行しなければならない。

(車間距離の保持)

第26条 車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。

(追越しの方法)

第28条 車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その追い越されようとする車両(以下この節において「前車」という。)の右側を通行しなければならない。

2 車両は、他の車両を追い越そうとする場合において、前車が第25条第2項又は第34条第2項若しくは第4項の規定により道路の中央又は右側端に寄つて通行しているときは、前項の規定にかかわらず、その左側を通行しなければならない。

4 前3項の場合においては、追越しをしようとする車両(次条において「後車」という。)は、反対の方向又は後方からの交通及び前車又は路面電車の前方の交通にも十分に注意し、かつ、前車又は路面電車の速度及び進路並びに道路の状況に応じて、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。

(追越しを禁止する場合)

第29条 後車は、前車が他の自動車又はトロリーバスを追い越そうとしているときは、追越しを始めてはならない。

(追越しを禁止する場所)

第30条 車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、他の車両(軽車両を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。

1 道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾配の急な下り坂

2 トンネル(車両通行帯の設けられた道路以外の道路の部分に限る。)

3 交差点(当該車両が第36条第2項に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除く。)、踏切、横断歩道又は自転車横断帯及びこれらの手前の側端から前に30メートル以内の部分

(横断歩道等における歩行者等の優先)

第38条

3 車両等は、横断歩道等及びその手前の側端から前に30メートル以内の道路の部分においては、第30条第3号の規定に該当する場合のほか、その前方を進行している他の車両等(軽車両を除く。)の側方を通過してその前方に出てはならない。

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