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安全運転義務

自転車は車両であるため、運転する際は、ハンドル・ブレーキ等を確実に操作し、かつ他人に危害を及ぼさないように運転しなければならない。

最終更新日:2015-06-02

安全運転義務について

安全運転義務の趣旨

安全運転義務は、千差万別な道路状況・交通状況において、自転車を含めすべての車両の運転者に対し、包括的に安全に関する注意義務を課すものである。
運転に際しては、道路交通法に定められた通行方法に従うなどのほか、常に安全を確保するよう注意を払わなければならない。

安全運転義務の内容

安全運転義務においては、次の2点が求められている。

  • 安全操作義務
  • 安全確認義務
安全操作義務

運転に際しては、ハンドル・ブレーキ等を確実に操作しなければならない。
例えば、凹凸の激しい道を通っていてバランスを崩しかけている際にハンドルから手を離してはならないなどといったことである。

なお、道路状況や交通状況に応じたレベルで安全な操作ができれば良く、それ以上の確実性までは求められていないため、例えば片手運転が必ず安全運転義務違反になるというわけではない。[執務資料]

安全確認義務

運転に際しては、道路状況・交通状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度・方法で運転しなければならない。

例えば、自転車は道路標識等による最高速度規制がない道路では、どれだけ速いスピードで走っても速度超過には問われないが、スピードを出しすぎて歩行者などに危険を及ぼせば、安全運転義務違反となる。

なお、ここでいう「危害」とは、人の生命・身体に対する危険(怪我を負わせたり死に至らしめたりする恐れのある状況)をいう。[S41大津地裁]
そのため、人がおらず単に物を壊した、壊しそうになったという場合には、安全運転義務違反とはならない。
ただし、安全運転義務においては、実際に人がいるかどうかは必ずしも問われないので、常に人がいるような場所であれば、そこに人がいれば危害を加えていただろうという状況であれば、たまたま人がいなかったとしても、安全運転義務違反に問われる可能性が出てくる。

安全運転義務違反の適用について

安全運転義務は、あくまで道路状況・交通状況に応じたレベルで注意を払うことが求められるものであり、不安全と思われる行為の全てが安全運転義務違反となるわけではない。
道路状況・交通状況に照らし、交通事故を引き起こす可能性の高い著しく危険な運転操作(操作不確実を含む。)、速度、運転方法であった場合に、限定的に安全運転義務違反に問われることとなる。

片手運転と安全運転義務違反

安全運転義務では、ハンドル・ブレーキ等の確実な操作が求められているが、前述のとおり、道路状況や交通状況に応じたレベルで操作ができれば、それで義務が果たされたこととなる。
そのため、片手運転をしていたからといって、必ず安全運転義務違反となるわけではない。

他の義務との矛盾が生じた場合

二輪の自転車は、バランスを崩し転倒する可能性のある車両であるため、道路交通法に定められた通行方法に従うことにより逆に安全運転義務に違反する状況が生じる場合がある。
例えば、停止時には、停止が完了するまで手信号を示し続けなければならないが、実際にこれを行うと、高い確率でバランスを崩し転倒してしまう。
このような場合には、安全運転義務の方が優先され、他の義務(上記の例では停止の手信号を示す義務)は行わなくとも、義務違反には問われないこととなる。[刑法総則]

罰則

安全運転義務違反

  • バランスを崩すなど、安全運転義務に違反することとなる恐れがある状況で、手信号を行った場合

>> 3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(過失罰あり)

関連条文

道路交通法

(安全運転の義務)

第70条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

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